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東京高等裁判所 昭和57年(ネ)731号 判決

以下は、判例タイムズに掲載された記事をそのまま収録しています。オリジナルの判決文ではありません。

【判旨】

控訴人は、東京地方裁判所が昭和五六年九月三〇日に言渡した同裁判所昭和五四年(ワ)第六七二七号損害賠償請求事件の判決(以下「本件判決」という。)に対し控訴を提起したものであるが、本件判決の正本が書留郵便に付して控訴人に発送された日が昭和五六年一一月六日であり、控訴人が控訴状を当裁判所に提出した日が昭和五七年三月一九日であることは、本件記録上明らかである。そして、本件記録によれば、原審において、昭和五六年六月一七日午前一〇時と指定された本件判決の言渡期日(第一回)の呼出状が郵便による送達により同年五月一八日に発送され、同月二〇日、郵便集配人において受送達者(控訴人)の当時の住所(豊島区南大塚三―三―一二寿美吉荘一〇号室)へ配達に赴いたが、不在のため配達できず、右書類が豊島郵便局に留置(保管)され、控訴人の申出により留置期間が延長されて、同年六月一七日午後一時五五分、同局窓口において控訴人に交付され、そのため延期されて同年九月二日午前一〇時と指定された言渡期日(第二回)の呼出状も、郵便による送達により同年八月一一日に発送されたが、同年九月三日午前九時にようやく控訴人に当時の前記住所で交付されたため、右言渡期日も延期され、同期日(第二回)であらためて同月三〇日午前一〇時と指定された言渡期日(第三回)において、ようやく本件判決が言渡されたのであるが、本件判決の正本が郵便による送達により同年一〇月一日に発送され、同月三日、郵便集配人において前記控訴人の当時の住所へ配達に赴いたが、不在のため配達できず、豊島郵便局に留置され、その後、控訴人から同年一二月二八日ころ受取る旨の連絡があつたが、同郵便局においてかかる取扱いはできない旨を通知して、同年一〇月三〇日まで留置期間を延長したところ、同日を経過しても控訴人が受取りに来なかつたため、右書類が留置期間経過を理由に同年一一月一日差出人に還付されたこと、そのため、原審裁判所の裁判所書記官において、同月六日、本件判決正本の送達を書留郵便に付して発送することによつてなしたこと、以上の事実が認められ、これによれば、本件判決正本の送達は、控訴人不在のために交付送達はもとより補充送達、差置送達もできなかつたため、民事訴訟法一七二条の規定により書留郵便に付して発送することによつてなされたものであり、このことは、前記のような控訴人に対する訴訟書類の送達状況のもとにおいては、適法な措置であつたものと認められる。

(香川保一 菊池信男 吉崎直彌)

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